ヘンリー・アドルフ指揮 フィルハーモニア・スラヴォニカ（贋作盤）
Philharmonia Slavonika, Dir. Henry Adolph
（独ＺＹＸ ＣＬＳ ４１２２）
15:16/14:16/7:58/13:00
このＣＤの演奏時間、同じレーベルから出ているカール・メレシュとほとんど同じである。第１楽章を１５分台で演奏した録音は非常に珍しいことを考えなくても非常に不自然だが、案の定聴いてみると全く同一の演奏だった。このＺＹＸというレーベルは、同一の音源で何度も稼ぐ、という悪質なレーベルらしい。こうなると、メレシュの表記だって怪しくなってくるが．．．。ブルックナーの音楽との共通性を指摘されることのあるフリードリヒの絵（エッシェンバッハ盤と同じもの）をジャケットに使っているなど、いかにももっともらしいが、ドギツい黄色のデザインは怪しさいっぱいだ（同じデザインで白いジャケットの盤もある）。
【偽指揮者の正体？】
以前香港のマルコポーロ・レーベルのホームページに掲載されていたという(現在は削除）情報によると、ヘンリー･アドルフは架空の指揮者だという。（リッツィオの項参照）