ブルックナー:交響曲第2番 ハ短調
ディスコグラフィー&比較試聴記
データ詳細と試聴記を見るにはリストの演奏者名をクリックして下さい
【凡例】 S:アナログ・ステレオ録音 / D:デジタル・ステレオ録音 / Q:4チャンネル録音 / M:モノラル録音 / L:ライブ録音 / SP:SP録音
A | ||||
朝比奈指揮 大阪フィル |
1977 / S | 日:ジャンジャン(LP / CD) | ハース版 | 全集 |
朝比奈指揮
東京都交響楽団 Asahina / Tokyo Metropolitan Sym. Orch.. |
1986 / D / L | 日:ビクター (CD) | ハース版 | 全集 |
朝比奈指揮
大阪フィル Asahina / Osaka Phil. |
1994 / D | 日:ポニーキャニオン (CD) | ハース版 | 全集 |
アンドレーエ指揮
ウィーン交響楽団 Andreae / Wiener Symphoniker |
1953 / M | 蘭:Philipps (LP) / 米M&A (CD) | ハース版 | 放送録音 全集 |
アドルフ指揮
フィルハーモニア・スラヴォニカ Adolph / Phil. Slavonica |
? / S | 独:ZYX (CD) | ハース版 | 贋造盤 |
B | ||||
バレンボイム指揮
シカゴ交響楽団 |
1980 / D | DG(LP/CD) | ハース版 | 全集 |
バレンボイム指揮
ベルリン・フィル Barenboim / Berlin Phil. |
1997 / D | TELDEC (CD) | 1877(1997キャラガン版) | 全集 |
バレンボイム指揮 ベルリン国立歌劇場管弦楽団 Barenboim / Staatskapelle Berlin |
2010 / D L | DG (CD) | 1877(1997キャラガン版) | 全集 |
ブロムシュテット指揮
ライプツィヒゲヴァントハウス管弦楽団 Blomstedt / Gewandhausorchester Leipzig |
2012 / D | Querstand Records (Hybrid SACD) | 1872キャラガン版 | 全集 |
ボッシュ指揮 アーヘン交響楽団 Bosch / sinfonieorchester Aachen |
2010 / D L | Coviello Classics (SACD Hybrid) | 1872キャラガン版 | 全集 |
ボルトン指揮
ザルツブルグ・モーツァルテウム管弦楽団 Bolton / Mozarteumorchester Salzburg |
2015 / D L | Oehms (CD) | 1872キャラガン版 | 全集 |
バロー指揮
ザンクトフローリアン・アルトモンテ管弦楽団 Ballot / Altomonte Orchester St. Florian |
2019 / D L | Gramola (SACD Hybrid) | 1872キャラガン版 | 全集 |
C | ||||
シャイー指揮
ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団 |
1991 / D | DECCA (CD) | ハース版 | 全集 |
D | ||||
デプリースト指揮 東京都交響楽団 DePreist / Tokyo Metropolitan Symphony Orchestra |
2006 /D / L | TOBU (CD) | ハース版 | |
ダウスゴー指揮 スウェーデン室内管弦楽団 |
2009 / D | BIS (SACD) | 1877ノヴァーク版 |
E | ||||
アイヒホルン指揮
リンツ・ブルックナー管弦楽団 |
1991 / D | 日本:カメラータ (CD) | 1872年版 | |
アイヒホルン指揮
リンツ・ブルックナー管弦楽団 Eichhorn / Bruckner Orch. Linz |
1991 / D | 日本:カメラータ (CD) | 1873年版 | |
アイヒホルン指揮
リンツ・ブルックナー管(フィナーレのみ) Eichhorn / Bruckner Orch. Linz |
1991 / D | 日本:カメラータ (CD) | 1872年版+76年版終結部 | 録音風景付 |
エッシェンバッハ指揮 ヒューストン交響楽団 Eschenbach / Houston Sym. |
1996 / D / L | U.S.A.: KOCH INTERNATIONAL(CD) | ハース版 |
G | ||||
ジュリーニ指揮
ウィーン交響楽団 |
1974 / Q | EMI (LP / CD) | 1877ノヴァーク版 | |
ギーレン指揮
ザールブリュッケン放送交響楽団 Gielen / Rundfunk-Sinfonieorchester Saarbrücken |
1968 / S | SWR (CD) | ハース版 | 全集 |
ゲルギエフ指揮 ミュンヘン・フィル Gergiev / Munich Philharmonic |
2018? / D | Ada/Mphil (CD) | 1877ノヴァーク版 |
H | ||||
ハイティンク指揮 アムステルダム・コンセルトヘボウ管 |
1959 / M / L | Momento Musica (LP / CD) | ハース版 | 放送録音 |
ハイティンク指揮 アムステルダム・コンセルトヘボウ管 |
1969 / S | フィリップス (LP / CD) | ハース版 | 全集 |
ホルライザー指揮 ?
(オーケストラ不明) Hollreiser / ? |
? / S? | Turnabout (LP) | ? | (存在せず?) |
ホルン独奏
(オルガン独奏編曲版:スケルツォのみ) Horn (org) |
1986 / D | Mitra (LP) | ホルン編曲 |
I | ||||
インバル指揮
フランクフルト放送交響楽団
|
1991 / D | テレフンケン (CD) | ノヴァーク+ハース版 | 全集 |
インバル指揮
東京都交響楽団 Inbal / Tokyo Metropolitan Symphony Orchestra |
2011 / D L | Exton (CD) | 1877ノヴァーク版 |
J | ||||
G.L.ヨッフム指揮 帝国リンツ・ブルックナー管弦楽団 |
1944 / M | ウラニア(LP)/TAHRA(CD) | ハース版 | 放送録音 |
G.L.ヨッフム指揮
ケルン放送交響楽団 |
1962 / M / L | SOMM (CD) | ハース版 | 放送録音 |
オイゲン・ヨッフム指揮 バイエルン放送交響楽団
E. Jochum / Bavarian Radio Sym. Orch. |
1964 / S | グラモフォン(LP/CD) | 1877ノヴァーク版 | 全集 |
オイゲン・ヨッフム指揮 ドレスデン国立管弦楽団 E. Jochum / Staatskapelle Dresden |
1980 / S | 日:東芝EMI(CD/LP) 東独:ETERNA (LP) |
1877ノヴァーク版 | 全集 |
ヤノフスキ指揮
スイス・ロマンド管弦楽団 Janowski / Orchestra de la Suisse Romande |
2012 / D | PentaTone (Hybrid SACD) | 1877キャラガン版 | 全集 |
パーヴォ・ヤルヴィ指揮 HR交響楽団 Paavo Jarvi / HR Symphony Orchestra |
2011 / D | BMG (CD) | 1877キャラガン版 | 全集:第2楽章コーダのKl+VaをHrに変更 |
パーヴォ・ヤルヴィ指揮 ベルリン・フィル Paavo Jarvi / Berlin Phil. |
ベルリン・フィル自主制作盤 | 1877キャラガン版 | 全集:第2楽章コーダのKl+VaをHrに変更 |
K | ||||
カラヤン指揮 ベルリン・フィル |
1980 / D | DG (LP / CD) | 1877ノヴァーク版 | 全集 |
コンヴィチュニー指揮 ベルリン放送交響楽団 |
1951 / M / L | ETERNA(LP) / B.C.(CD) | ハース版 | 放送録音 |
コンヴィチュニー指揮ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団 |
1960 / M / L | ATS (CD) | ハース版 | 放送録音 |
小泉和裕指揮 日本センチュリー交響楽団 Koizumi / Japan Century Symphony Orchestra |
2012/3 D | フォンテック (CD) | 1877ノヴァーク版 |
L | ||||
リッツィオ指揮 フィルハーモニア・スラヴォニカ |
? / S | PILZ (CD) | ハース版 | 偽造盤 |
イム・ホンジョン指揮 韓国交響楽団 Hun-Joung Lim / Korean Symphony Orchestra |
2016 / D / L | DECCA(CD) | 1892初版 | 全集 |
M | ||||
マンデアル指揮
クルジュ=ナポカ・フィル Cristian Mandeal / Orchestra Simfonica a Filarmonicii din Cluj-Napoca |
1984 / S | S: Electrecord (LP) / 東武レコーディングス(CD) | 1892初版 | 全集 |
マズア指揮 ライプチヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団 Masur / Gewandhausorchester Leipzig |
1978 / S | 日:デンオン(LP/CD) | ハース版 | 全集 |
メレシュ指揮 ORF交響楽団 |
196? / S | 米:Classical Excellence(LP) / 独: ZYX(CD) | ハース版 | 放送録音 |
マゼール指揮 バイエルン放送交響楽団 Maazel / Symphonieorchester des Bayeruschen Rundfunks |
1999 / D | BR Klassik (CD) | 1877ノヴァーク版 | 全集 |
ムーティ指揮 ウィーン・フィル Muti / Wienner Philharmoniker |
2016 D L | DG (CD) | 1877ノヴァーク版 |
N | ||||
ネゼ=セガン指揮
メトロポリタン交響楽団 |
2015 / D L | Atma Classics CD) | ハース版 | |
ネルソンス指揮
ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団 Nelsons / Gewandhausorchester Leiptzig |
2019 / D | DG (CD) | 1877キャラガン版 | 全集 |
P | ||||
パータノストロ指揮 ロイトリンゲン・ヴュルテンベルク・フィルハーモニー管弦楽団 |
1997 / D / L | Bella Musica Edition Jürgen Rinschler (CD) | 1877ノヴァーク版 | 全集 |
ピノック指揮
ロイヤルアカデミー・オブ・ミュージック・ソリスツ・アンサンブル Pinock / Royal Academy of Music Solists Ensamble |
2013 / D | Linn Records (Hybrid SACD) | A.ペイン編曲 室内楽版 |
|
セクイー&ホッファ− Piano Duo Dino Sequi & Gerhard Hofer |
2009 / DL | TOBU Recordings (CD) | 初版/J.シャルク編曲 ピアノ4手版 |
全集 |
R | ||||
ロジェストヴェンスキー指揮 ソビエト国立文化省響 |
1984 /D | Melodiya (LP) | ノヴァーク+ロジェストヴェンスキー版? | 全集 |
ラハバリ指揮
BRTNフィル・ブリュッセル |
1994 / D | DISCOVER INTERNATIONAL (CD) | 1877ノヴァーク版 | |
ライヒャルト指揮
ヴェストファーレン交響楽団 Reichert, Recklinghausen Westphalian |
? / S | Turnabout (LP) | ハース版 | |
ロスバウト指揮 南西ドイツ放送交響楽団 Rosbaud / Sudwestfunk-orcheter Baden-Baden |
1956 / M / R | SWR (CD) | 1877 | 2-9 |
S | ||||
シュタイン指揮 ウィーン・フィル |
1973 / S | London / Decca(CD/LP) | ハース版 | 全集 |
ショルティ指揮 シカゴ交響楽団 Solti / Chicago Sym. Orch. |
1991 / D | London /Decca CD | ノヴァーク版 | 全集 |
スワロフスキー指揮
南ドイツ・フィル Swarovsky / South German Phil. |
?/ M | Highland Music (LP) | ? | |
スワロフスキー指揮
ミュンヘン・フィル Swarovsky / Munich Philharmonic |
? | Joker (LP) | ハース版 | |
シェルヒェン指揮 トロント交響楽団 Scherchen / Toronto Symphony Orchestra |
1965 / S | (Youtube) | 1892初版 フィナーレに独自カットあり | 放送録音 |
シャラー指揮
フィルハーモニー・フェスティヴァ Schaller / Philharmonie Festiva |
2011 / D L | Profil (CD) | 1872キャラガン版 | |
スウィトナー指揮 NHK交響楽団 Suitner / NHK Symphony Orchestra |
1980 / S L | キング (CD) | ハース版 | 放送録音 |
T | ||||
ティントナー指揮
アイルランド国立交響楽団 |
1996 / D | Naxos(CD) | 1872年キャラガン版 | 全集 |
ティーレマン指揮 ウィーン・フィル Thielemann / Wiener Philharmoniker |
2019 / D | Clasical SONY (CD) | 1877年キャラガン版 | 全集 |
Y | ||||
ヤング指揮 ハンブルク・フィル |
2006 / D | Oehms (CD) | 1872年キャラガン版 | 全集 |
V | ||||
ヴェンツァーゴ指揮 ノーザン・シンフォニア |
2011 / D | CPO (CD) | ハース版(カーマス) | 全集 |
W | ||||
若杉指揮 ザールブリュッケン放送交響楽団 |
1992 / D | ARTE NOVA (CD) | ノヴァーク+ハース版 | 放送録音 |
若杉指揮 NHK交響楽団 |
1997 / D / L | NHK Altus (CD) | ノヴァーク+ハース版 | 放送録音 全集 |
ヴァント指揮
ケルン放送交響楽団 Wand / Kölner Rundfunk-Sinf.-Orch. |
1981 / S | 独:harmonia mundi(LP/CD) | ハース+ ノヴァーク版 | 全集 |
Z | ||||
ツァノテルリ指揮
南ドイツ・フィル (シュミット指揮 南西ドイツ放送交響楽団) |
? / M | Point Classics (CD) | ハース版 | スワロフスキー=ミュンヘン・フィル盤と同一演奏(シュミット指揮南西ドイツ放送響と判明) |
ツァウン指揮
ベルリン国立歌劇場管 Zaun / Orch. der Berliner Staatsoper |
1934 / SP | EMI (SP / CD) | 1892年版 | スケルツォのみ |
ツェンダー指揮 南西ドイツ放送交響楽団 Zender / Sinf. Orch. Baden-Baden |
1990 / D | Amati (CD) | ハース版 | |
ズヴェーデン指揮
オランダ放送フィルハーモニー管弦楽団 Zweden / Netherlands Radio Philharmonic Orchestra |
2007 / D | Exton (CD) | 1877ノヴァーク版 |
■1872年稿(初稿)キャラガン版
1.アイヒホルン指揮
リンツ・ブルックナー管弦楽団(1991)
Eichhorn / Bruckner Orch.
Linz
19:40/10:59/15:42/20:55
2.ティントナー指揮 アイルランド国立交響楽団 (1996)
Tintner / National Sym. Orch. of Ireland
20:50/10:53/18:00/21:19
3.ヤング指揮 ハンブルク・フィル (2006)
Young / Philharmoniker Hamburg
20:40/10:47/19:32/20:23
4.ボッシュ指揮 アーヘン交響楽団(2010)
Bosch / sinfonieorchester Aachen
17:45/10:00/17:44/20:52
5.シャラー指揮 フィルハーモニー・フェスティヴァ(2011)
Schaller / Philharmonie Festiva
20:51/10:58/17:56/20:36
6.ブロムシュテット指揮 ライプツィヒゲヴァントハウス管弦楽団(2012)
Blomstedt / Gewandhausorchester Leipzig
18:14/9:58/14:25/19:25
7.ボルトン指揮 ザルツブルグ・モーツァルテウム管弦楽団(2015)
Bolton / Mozarteumorchester Salzburg
20:46/11:52/17:09/21:45
■1873年初演稿(初稿のヴァリアント1)キャラガン版
1.クルト・アイヒホルン指揮 リンツ・ブルックナー管弦楽団
■1876年再演稿(初稿のヴァリアント2)キャラガン版
1.クルト・アイヒホルン指揮 リンツ・ブルックナー管弦楽団(フィナーレ終結部のみ:それ以外は72年稿)
■1877年稿(第2稿)1997年キャラガンによるノヴァーク版の修正再版 (2007年出版)
1.ダニエル・バレンボイム指揮 ベルリン・フィル
■1892年初版(ドーブリンガー版)いわゆる改訂版
1. フリッツ・ツァウン指揮
ベルリン国立歌劇場管(スケルツォのみ)
■ハース版(1938年ハース校訂による原典版:1877年稿と1872年稿の混合)
カット指示&反復記号処理一覧
指揮者&オーケストラ | 第1楽章 | 第2楽章 | 第3楽章の反復の有無 | 第4楽章 | ||||
488〜519 小節 |
48〜69 小節 |
スケルツォ | トリオ | 540〜589 小節 |
590〜655 小節 |
|||
前半 | 後半 | 前半 | 後半 | |||||
1. G.L.ヨッフム指揮 リンツ・ブルックナー管 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
2. コンヴィチュニー指揮 ベルリン放送響 | × | × | ○ | ○ | ○ | × | ○ | × |
3. アンドレーエ指揮 ウィーン交響楽団 | × | × | ○ | × | ○ | × | × | × |
4. エリック・シュミット指揮 南西ドイツ放送交響楽団(ツァノテルリ、スワロフスキー、アドルフ名義) | ○ | ○ | × | × | × | × | ○ | ○ |
5. ハイティンク指揮 コンセルトヘボウ管 | ○ | ○ | ○ | × | ○ | × | ○ | ○ |
6. ホルスト・シュタイン指揮 ウィーン・フィル | ○ | ○ | × | × | × | × | ○ | ○ |
7. カール・メレシュ指揮 ORF交響楽団 | × | × | ○ | × | ○ | × | × | × |
8. 朝比奈隆指揮 大阪フィル (’78) | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
9. マズア指揮 ライプチヒ・ゲヴァントハウス管 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
10.バレンボイム指揮 シカゴ交響楽団 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | × | ○ | ○ |
11.ヴァント指揮 ケルン放送響 (*) | ○ | ○ | ○ | × | ○ | × | ○ | ○ |
12.朝比奈隆指揮 東京都交響楽団 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | × | ○ | ○ |
13.ツェンダー指揮 南西ドイツ放送響 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | × | ○ | ○ |
14.シャイー指揮 ロイヤル・コンセルトヘボウ管 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
15.朝比奈隆指揮 大阪フィル('94) | × | × | ○ | ○ | ○ | ○ | × | ○ |
16.エッシェンバッハ指揮 ヒューストン交響楽団 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
17.スワロフスキー指揮 ミュンヘン・フィル | ○ | ○ | × | × | × | × | ○ | ○ |
*)ヴァントは第2楽章コーダのみノヴァーク版を使用。
●カット可箇所(vi-de)部分の演奏を推奨しているハース版を使用した演奏では、カット可部分を演奏した録音が多数派。1、2、4楽章のカット可部分を全て演奏していないのはアンドレーエとメレシュのみ。スケルツォの反復を全く行っていないツァノテルリ・スワロフスキーとシュタインが、他の楽章は完全に演奏しているのは興味深い。スウィトナーのN響との放送録音は、同じく東独で活躍したコンヴィチュニーと同じになっていた。
■ノヴァーク版(1965年ノヴァークによるハース版の一部修正再版:1877年版+1872年の混合)
カット指示処理一覧
注)ノヴァーク版1877年稿にはスケルツォの反復記号はないが、演奏によっては反復しているものがある。おそらくハース版からの引用と思われる。2種の原典版を検討しての選択は作品への見識を感じさせるが、版問題から考えれば、混乱した版をさらに混乱させる行為に他ならない。少なくとも1877年版を標榜するならスケルツォの反復復活は論外だし、カット可部分も全て省略しなければならない(「第2交響曲の出版譜解説」参照)。
※ヨッフム盤は二種共にスケルツォ主部の終わりに1小節のカットがあり、ハース版と同じになっている。
●ノヴァーク版のスコアに無いスケルツォの反復を実行しているインバル、若杉、ロジェストヴェンスキーは、純粋なノヴァーク版演奏ではないので、未入手のライヒャルト盤を除く6種を見ると、カット可部分を全て演奏している録音はショルティだけで、半数は完全カットとなっている。カット可部分の省略を推奨しているノヴァークの意図はある程度生かされていると見るべきだろう。しかし、ツェンダー、シャイー、エッシェンバッハなどの新しい録音がハース版を使用しており、ノヴァーク版による演奏は99年現在少数派となってしまっている。ハース版の音楽的魅力によるものか。
■その他
1. エルウィン・ホルン (ホルンによるオルガン独奏編曲版:スケルツォのみ)
■不明
1. ハンス・スワロフスキー指揮 南ドイツ・フィル